海外では日常的に行われている養子の受け入れですが、日本の場合は養子の受け入れが難しいです。
日本ではあまり考えられないことですが、海外では出産前から養子に出すと決めている親が多いです。
望まない妊娠や人種や宗教的な偏見の問題、家計の苦しさなどから妊娠が分かってお腹の中に子供がいる状態で、養子をビジネスとしているコンサルタントに依頼します。
コンサルタントの所には、養子を希望している夫婦、里親をさがしている妊婦のリストがあります。
里親を探している母親は、コンサルタントに養子に出したい家庭の希望を伝えます。
人種や肌の色、里親をさがしている家庭の年収や仕事内容など、細かい部分まで希望を伝えることができます。
また養子が欲しいヒトはリストに登録して、人種や宗教、年収や職業などをコンサルタントに伝えます。
コンサルタントのヒトは自分が持っているリストから複数人を選んで養子を希望しているヒトに里親希望者の写真付きのリストを渡します。
養子を希望しているヒトの多くは、母親の写真とお腹の子の父親が誰かということを重視します。
それで気に入ったら、養子を希望している夫婦と里親を希望している母親が実際に会って話しをすることができます。
どうして子供を手放すのか、お腹の中の子供の父親は誰なのか、などお互いに得たい情報を得ます。
そこで話しがまとまれば、母親が出産する時までを待ち、母親が陣痛が始まったら病院に呼び出されるので、そこで生まれて来た間もない赤ちゃんを迎えます。
そのため里親希望者の母親は、生まれて来た子供の顔を見るコトがほとんどありません。
お腹の中の子供を出産したら、母親ではなくなるのです。
病院のスタッフも分かっているので、養子を希望していた夫婦をその赤ちゃんの両親として接します。
日本の場合だと、生まれて来て親のいない子供から養子を選びます。
そのため2、3歳くらいの子供から10歳、11歳という養子の年齢にも差があります。
そのため子供達の中でも、幼い頃に引き受けがなかった自分は一生、養子になることがないだろうと分かっているケースが多いです。
親がいる子供でも親が犯罪者だからという子供も少なくなく、養子を待っている子供の中でもイジメが少なからずともあります。
養子を希望する夫婦にも理由があるように、養子を待っている子供の心の中はとても複雑なのです。
海外の場合は生まれてすぐからその親元の家庭で育っていくので自分が養子だと知らないことが多いです。
一方、日本は赤ちゃんから養子となると産まれてすぐの状態で捨てられていることが多く、施設で生活をするので自分が養子で一緒に暮らしている両親が本当の母親、父親でないことを知っています。