結婚という概念が変わった日本

投稿者: | 2019年1月30日

『結婚』という単語を聞いて、あなたは何を思い浮かべますか?

『結婚』から連想されるものが良いイメージですか?それとも悪いイメージでしょうか??

日本では昔からある言葉がひとつあります。

それは「結婚は墓場」というものです。

「結婚は墓場」は男性よりも女性がよく使う言葉でした。

時代や社会情勢によって『結婚』は姿を変えてきました。

一昔前は、女性が嫁いで男性の両親(主に姑)にいびられるというイメージがありました。

「嫁姑問題」という言葉まで生まれてしまうほどです。

「嫁姑問題」と「結婚は墓場」は、ひとつのセットだと考えられます。

姑から料理の味付けのコトを色々と文句言われ、子供ができなかったら「孫を抱かせないつもりか」と嫁が姑から嫌味を言われることがほとんどでした。

それを夫に相談してもまともにとりあってもくれず、中には嫁側ではなく母親(姑)側の方にくっついて、嫁1人を悪者にする夫もいました。

更に昔は今と違って嫁側から離婚の申し出を許されず、離婚も世間体に悪いからと夫婦関係がスッカリ終わって修復の見込みがないのにも関わらず離婚をすることはとても困難でした。

下手に離婚したいなんて言った時には、家から追い出されてしまうこともあり、夫の家を追い出されたら帰る場所がない嫁がほとんどでした。嫁側の親も自分の子供が嫁いで家を出たら、あまり嫁側のかたを持つと言うことがありませんでした。

しかし日本経済が不景気になり終身雇用制度の崩壊、大手企業の大量のリストラ、日雇い派遣などにより女性がパートではなく、正社員として働く人が増え始めました。

昔は女性が正社員として働いていても結婚したら寿退社をする時代でしたが、今では寿退社という言葉を聞かなくなったように結婚しても家庭よりも仕事を重視する女性や結婚よりも仕事をしたい女性が社会に進出したことで、少子化時代に日本は突入しました。

男性が働いていてもいつリストラされるかわからない、住宅ローンがあるからせめても女性が住宅ローン分は働いて家計に負担を増やしたくない、というものから女性が退職しなくなりました。

そうなると、今度は女性が上を目指す様になり、仕事をバリバリこなす様になったのです。

企業によっては上司が女性というところも年々と増えて来ており、結婚したら仕事を辞めて家庭に入るという時代が終わりました。

そうなると、昔の様に嫁と姑が顔を合わせる機会も急減し、年末年始やお盆休みに夫の実家に帰省するという家庭も少なくなりました。

女性の仕事によっては年末年始だからといって休みとは限らないからです。

女性が社会に進出したことによって、昔の様な姑による「嫁いびり」や「嫁姑問題」は姿を消そうとしています。

今の時代の嫁は、姑に何か言われても言い返すだけのものを備えたからです。

昔の様に意見をして家を追い出されたら生きていけないかもしれない、という時代に終わりを告げ、逆に何かを言えば嫁の方から出て行きます、と言えるほど強くなったのです。

だからこそ、今『結婚』というモノの考え方が変わって来ているのです。

女性が仕事を辞めて家庭に入る気もなく、子供も欲しいと思っていなかったら『結婚』することのメリットはなんでしょうか。

立場を変えて見たとき、自分の子供が仕事優先で子供を必要としていない場合、子供が『結婚』しても親の方に何かメリットがあるのでしょうか。

しかし『結婚』=子供というわけではありません。

『結婚』したら必ずしも子供を作らないといけないというわけではありません。

子供が好きなヒトもいれば、子供が嫌いなヒトもいます。

子供が嫌いな人の所に子供ができても愛情が沸かなければ、虐待の恐れも少なからずあります。

虐待されて育つくらいなら子供がいない方が子供にとっても幸せなのです。

カップルの中には入籍はせずに、ずっと一緒に暮らしているというカップルも多いです。

そういったカップルは『結婚』が嫌というわけではなく、『結婚』をしていない今の状態が安定しているからお互いにとってメリットが大きいと判断してそういう結果となっているのです。

現に結婚する前は家事をちゃんと分担でできていたのに、結婚しただけで家事の分担ができなくなった、という意見もあります。

結婚したら必ず上手くいくとは限らないし、結婚してなくても上手くいくのです。